星稜ー小松大谷
2013年9月23日 石川県立野球場
▽準々決勝
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | R | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
星稜 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 4 | 11 | 2 |
小松大谷 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3x | 7 | 15 | 1 |
※延長12回
(星)谷川、岩下-横山
(小)木村、山下-下口
【本塁打】山下(小)
【二塁打】相原(星)下口(小)
県立野球場の準々決勝第二試合は星稜と小松大谷の対戦。小松大谷は初戦で金沢に逆転勝ちし勢いに乗っており、事実上決勝戦のような好カード。この位置で当たるのは実に惜しい一戦となった。
星稜は谷川、小松大谷は木村と両1年生の先発で始まった。
ゲームは初回から動く。星稜は先頭相原ヒットのあと、谷川内野安打などの1死満塁から今村がレフトへの犠打飛球で1点を先制。小松大谷はショートがエラーするなど、大一番で浮き足立ったような初回だった。
しかし、その裏の小松大谷は2死となるも山下からの4連続ヒットにパスボールも絡んで3点を返し逆転した。星稜谷川の立ち上がりを捉えた見事な攻撃であった。
3回裏、小松大谷は2死から2四死球で一、二塁のチャンス、ここでこれ以上点差をつけられるわけにはいかないと、星稜ベンチはエース岩下にスイッチ。期待の1年生鈴木をセカンドゴロに打ち取り力の違いを見せつけた。しかし、今大会初登板の岩下は制球が悪くストライクとボールがはっきりしており、4回は2死から2四死球、5回には山下、宮口のヒットにエラーなどの1死満塁から木村のレフト前タイムリーで1点を許すなどピリッとしない。
星稜の反撃は6回2死満塁からパスボールでまず1点。代打村上がサード強襲のヒットでさらに1点を返し4-3と1点差に迫った。先発したサウスポー木村は大きなカーブと力強いストレートで押してきたが、初回から飛ばしていたため、疲れが見えたこの回に捕まったが星稜相手によく投げた。特にストレートで真っ向勝負を挑み投げ勝っていたのが印象的。
小松大谷は7回から山下にスイッチするも、星稜の好打者相原には9球粘られて四球を出すなど苦しいピッチング。今日の相原には投げる所がないくらいに脅威を感じた。その後も変化球が決まらず、ストレートをファウルされて粘られる展開。8回には2死から一、二塁のピンチとなり、横山にストレートをレフト前にはじき返されたが、レフト石田のストライク返球でホームタッチアウト。同点かと思われたが、素晴らしいプレーで小松大谷が勝利をグッと引き寄せる。
8回裏、大谷も鈴木のツーベースのあと無死一、三塁とチャンスを広げるも三振にスクイズ失敗と岩下のここ一番の投球に抑えられた。岩下も徐々に本調子になってきた。こうなると小松大谷としてはなんとしても逃げ切りたい展開に。
4-3と1点差で迎えた9回、星稜は先頭の相原がレフトへのツーベースヒット、続く越川はバント失敗も谷川がセンター前へつないで1死一、三塁のチャンスを作る。続く岩下の打球はショート強襲のタイムリーとなり、土壇場で4-4と同点に追いつく。岩下の調子が上がってきたので、何としても逃げ切りたかった小松大谷だが、土壇場で追いつかれる。やはり星稜、そう簡単に勝たせてはくれない。試合は延長へ。
延長に入ってからは、星稜岩下、小松大谷山下がの気迫の投球で回は進む。特に山下が延長に入ってから良くなってきた。力が抜けてきたか、変化球が良く決まり星稜打線を翻弄する。
そして、12回裏の大谷の攻撃へ。リリーフして10イニング目、疲れの見え始めた岩下から先頭の下口がツーベースで出塁。確実に送りバントしてくる場面で、星稜は多田を敬遠して、無死一、二塁とする。これで三塁への送りバントはホースプレーとなるため、打者にプレッシャーがかかる。星稜の思惑通り、小松大谷は三塁へ走者を送ることができず、2死一、二塁に。
ここで打席にはこの日2安打と当たっている山下。前の打席では大振りして三振だったが、この打席では冷静にボールを見極めて、カウントを取りにきたストレートを完璧に捉えた、打球はライトスタンドに突き刺さるサヨナラスリーラン。激戦に終止符をうった。
今日の勝因はなんと言っても小松大谷の両左腕。木村は制球が良く序盤の試合を作った。山下も代わりばなこそ制球に苦しんだが、尻上がりにカーブが決まり的を絞らせず6イニング7奪三振と力のある投球を見せた。低めにストレートが決まるとそう簡単には打てないボールに感じた。また、守備陣も再三のピンチをよく凌いだし、投打の軸の山下のバッティングにも潜在能力の高さが窺えた。
一方の星稜は、今夏の甲子園を経験した絶対的エース岩下の12奪三振の力投も11安打4四死球と安定感に欠き、打線の援護なくセンバツ出場の夢は消えた。またキャッチャー鹿屋の抜けた穴も大きかったかもしれない。
激戦のブロックを勝ち抜いた小松大谷は北信越出場をかけて、二水にコールド勝ちした県工と対戦する。
準決勝は28日の第二試合県立野球場で行われる。
◆星 稜 打安点振球犠盗 (二)相 原 420-2-- (中)右 越 川 5002-1- (投)中 谷 川 630---- (右)投 岩 下 6111--- (一)今 村 401-11- (左)竹 谷 100-1-- 打 佐 竹 1001--- 左 福 重 2001--- (三)遊 酒 井 51011-- (遊)中 村 200---- 打 村 上 111---- 三 梁 瀬 210---- (捕)横 山 5202--- 計 451138520 回 数打安振球責 谷 川 22/3 48144123 岩 下 90/3 16543111244 ◆小松大谷 打安点振球犠盗 (右)中 宮 本 60031-- (左)石 田 7102--- (中)投 山 下 6332-1- (三)宮 口 430-2-1 (二)中 村 521-1-- (一)鈴 木 6311--- (投)木 村 311---- 右 福 田 2002-1- (捕)下 口 6103--- (遊)多 田 410-2-- 計 4915613621 回 数打安振球責 木 村 6 88276122 山 下 6 104255731