第132回 北信越高校野球石川県大会（春季）準決勝 vs小松商

遊学館　対　小松商

◇準決勝　◇石川県立野球場　◇2015年5月4日

（小）大村－本村

（遊）小孫－高本

【本塁打】高本（遊）中村（遊）

【三塁打】大村（小）

【二塁打】小孫2（遊）本村（小）

戦評

準決勝はシード校の小松大谷を破るなど打撃力で勝ち進んできた小松商との対戦。今日は中村が今大会初のスタメンでショートに。また、内潟が５番、栗山は８番でスタメンに復帰した。北信越大会出場がかかった大事な試合、遊学館は小孫、小松商は大村と両チームのエースが先発で試合は始まった。

小孫は立ち上がりにエラーとヒットなどで１死満塁のピンチを迎えるが、土倉の好プレーで本塁封殺とし、何とか無得点に抑える。
２回は小孫が三者凡退に打ち取ると、その裏に遊学館打線が小松商大村に襲いかかる。先頭の高本が高めの球をライトに今大会２本目となる本塁打で１点先制。内潟三振の後、中村もライトスタンドに運んで１点、さらにヒットの廣橋を２塁に置いて、小孫のレフトへの２塁打で１点、３－０と序盤に先制した。

小松商の大村は勢いのあるストレートで押していたが、遊学館が長打攻勢で一気に攻略したかに見えたが、その後は粘り強く投げて追加点を許さない。一方の小孫もストレートを主体に小松商打線を抑える。特に打の中心となる大村を完璧に封じていたのは大きい。７回まで４安打無失点、８奪三振と好投していた。しかし、遊学館は７回まで８安打しながらも、いい当たりが野手の正面を突くなど、なかなか追加点を奪えず嫌な展開に。

８回表、小孫は２四球を与えてしまい、１死一、二塁とすると、本村の当たりは完全に打ち取っていたが、セカンド平井のエラーで満塁のピンチを迎える。ここで前の打席粘って四球を選んでいた三輪にまたも粘られた末にタイムリーを打たれ１点、今日当たっていなかった浅井には、まさかの押し出し四球を与えてしまいさらに１点を許す。２－３と１点差に迫られるが、吉田をピッチャーゴロ併殺に仕留めてこの回は２点に抑えた。

追加点を奪えず、追い上げられて、小松商の流れになっていたが、８回裏の遊学館は、２死から内潟、中村の連打で２死一、三塁とすると、廣橋がレフトへタイムリーを放ち１点、待望の追加点が入った。今日の廣橋はいい当たりが続いており、ここでようやくタイムリーが飛び出した。

しかし、最終回は簡単にツーアウトとするが、小孫は平良に四球を与えてしまう。平良は今大会５盗塁の俊足選手、警戒しなくてはいけない打者だが、今日はことごとく出塁を許してしまう。２死からの四球で、次は今日当たっていない大村だったが、大村は初球をライトフェンスまで運ぶ３塁打を放ち再び１点差まで迫られる。４番西崎にも四球を与えて、２死一、三塁のピンチとなるが、最後の打者を何とか三振に仕留めてゲームセット。辛くも１点差で逃げ切った。

この日の小孫は６安打に抑えているものの、７四死球と自らピンチを迎える場面が多かった。相手が勢いに乗りかけると動揺してしまい出す必要のない四球を出しているようにも見えた。自分の球威に自信を持って投げ込んでいれば、危なげなく抑えられた相手。堂々と投げ込んでほしい。
今日の収穫は、初スタメンの中村。本塁打を含む２打数２安打、２四球。これまでの試合でも２打席代打で出場して２安打しているため、１０割の出塁を誇る。ショートの守備もきちんとこなしていた。

遊学館は決勝進出で４季ぶり１８回目となる北信越大会出場を決めた。
明日の決勝は金沢が相手。北信越出場が決定しているが、昨年秋に完敗している相手。金沢はこれまで全てコールドで勝ち上がっており、投打がかみ合った手強いチーム。一冬越してどこまで力をつけたかを試す試合でもある。思いっきりぶつかって欲しい。

決勝は、５日１０時から県立球場で行われる。

打者成績

投手成績