第131回 北信越高校野球石川県大会（秋季）３回戦 vs金沢

遊学館　対　金沢

◇３回戦　◇石川県立野球場　◇2014年9月20日

（金）竹田－上田直

（遊）小孫、本定、佐小田、石森－高本

【本塁打】中川（金）

【三塁打】中川広、井ノ山（金）高本（遊）

【二塁打】岩井、竹田、新井（金）中村、飯田、石森（遊）

戦評

３回戦にして最大のヤマ場となる金沢戦。打撃好調の金沢に対して遊学館の先発は小孫、金沢は竹田が先発で始まった。
注目の初回、新井の初球攻撃はセカンドゴロかと思いきや、いきなりのエラー。その後、犠打と四球で１死一、二塁とした所で４番中川を迎える。中川はここまで６打数６安打８打点２本塁打と最も怖いバッター。その中川は右中間を低いライナーで破る２点三塁打、さらに根上のセカンドゴロの間に１点入りいきなり３点のビハインドで試合は始まった。

遊学館はその裏、飯田の安打と廣橋の死球で１死一、二塁で４番高本。金沢とまったく同じ形を作るが、高本・内潟と凡退してこの回無得点に終わる。なんとか反撃したい遊学館は、２回裏に中村の二塁打と福田の安打で１死一、三塁とチャンスを作る。ここで中野がスクイズを試みるが失敗で結局三振。松田が四球を選び２死満塁とした所で飯田がセンターへ２点タイムリーを放つ。飯田はファーストストライクを積極的に打ってのタイムリーで勢いをつける。続く廣橋は三遊間に痛烈な打球を放つが、セカンドランナー松田に打球が当たってしまいこの回は２点止まり。序盤の竹田は制球に苦しみ、押せ押せの場面だったが捉えきれなかった。遊学館の各打者は低めのスライダーをきっちり見送っており、いい雰囲気で打席に入れていた。

小孫は初回こそ３失点したものの、２回、３回と三者凡退に打ち取っていたが、４回に先頭の中川にライトポール際に本塁打を浴びてしまう。ここで動揺したか、２死後に井ノ山に三塁打された所で少し早いかとも思ったが本定に交代。本定は春の準決勝星稜戦以来の公式戦登板。その本定は竹田に二塁打を浴び１点、さらに死球を与えて２死一、二塁にした所で新井に２点二塁打を浴びてしまい３失点と金沢打線の勢いを止められなかった。

７−２となった所で気落ちしたのか、その裏の遊学館は三者三振。しかもこれまで見逃せていた低めのスライダーを振っての３三振。この淡白な攻撃で完全に流れは金沢となってしまった。５回には本定が押し出しの四球を与えてしまいさらに１点追加される。

５回裏、遊学館は飯田の二塁打、廣橋死球で１死一、二塁とすると高本の三塁打で２点、内潟のセカンドゴロで１点とようやく反撃体制に入ってきた。各打者の調子がいいだけに、まだ可能性はあるかなと思える攻撃だった。

いい流れで迎えた６回表だったが、佐小田が１死一、二塁からまたもや中川にタイムリー、さらに１点を失い１０ー５と苦しい展開に。今日はチャンスで中川に回り、ことごとく打たれてしまった。歩かせるくらいの作戦でもよかったかもしれない。それくらいに中川のバッティングは素晴らしかった。ここで勝負あり、７回にも１点を追加されて、１１−５と完敗だった。

各打者の調子は悪くなかっただけに、バントをことごとく失敗したのも悔やまれるし、一、三塁のケースでは盗塁するなどプレッシャーをかけていきたかったが、攻撃の幅も少なく竹田を最後まで投げさせてしまった。また、守備面でもファウルフライを取れないなどまだまだな所も多かった。基本的なプレイから鍛え直して、来年の夏には雪辱してくれる事を期待したい。

それにしても今日の金沢は、遊学館のお株を奪うような長打攻勢で素晴らしい野球でした。特に中川の打撃は素晴らしかった。岩井監督は遊学館に初勝利、おめでとうございます。この勢いで北信越出場して秋に強い金沢を見せて欲しいです。

打者成績

投手成績